2010年09月11日 06:58
客間床の間・床脇・書院づくり
古いとなりやの一番の客間は奥の庭に面した10畳間でした。1間半の床の間と床脇が北側に付き、西側の庭に面した方に書院がついていました。
床框や床脇框・書院は桜で階段や玄関の上り框と同じ材質です。書院は4枚のガラス戸で上部には富士山と松、つまり美保の松原をイメージした彫り込んだ欄間が入っていました。また、違い棚は漆塗りでした。
この床の間の再生は階段の取り付けが終わった7月になってから始まりました。
7月8日の写真です。書院の木枠が取り付けられ、床框もつき、違い棚の取り付けが始まっていました。
3日後の11日になると、床の間を中心に左に書院、右に違い棚の輪郭が見えてきました。
7月15日になるといろいろな工事道具が置いてあって見えにくいのですが、違い棚が付き、上の戸袋の棚や下には引き出しもはめ込まれました。
ここまで棟梁一人で半月かかったことになります。この後しばらくそのままにしておかれました。
9月初めで大工仕事は一応の区切りで、内部の塗装工事が始まりました。違い棚は漆塗りなので手をつけていませんが、床框と床脇框と戸袋の敷居にはこげ茶色の着色がなされました。下塗りを2回と仕上げ塗りで3回塗るのだそうです。バックの壁は左官工事で漆喰塗りの壁になります。
書院の方はまだ建具が入っていませんが、ガラスではなく障子戸になる予定です。
次回は使う予定の古い建具等を紹介したいと思います。