2010年06月01日

洗い出し作業2

再生用古材洗い出し作業2
洗い出し作業2
























① カセイソーダを塗ってすすを浮きだたせ、水で流す。
② 薄めた塩酸を塗って、水で流し中和させる。
③ 自然乾燥させる。
こんな工程でいろりで木を燃やした煙やすすがしみ込んだ柱や梁・長押などの材を洗い出し、乾燥させて使う。
これが材のクリーニングです。たまたま、となりやは地盤が弱く強化する必要が生じ、そのためには大型重機が入る必要があるため全部解体したわけです。
一本一本の材を作業場に運び、クリーニングしたわけです。
 作業していた方に聞くと、ジャッキアップしたまま、基礎を作り、その上におろした方法で再生していく場合は、その場所で高い所に上がって作業するのだそうです。

洗い出し作業2






















分解した材や洗い出しの終わった柱を見て歩くとびっしりすることがいくつもありました。
洗い出しの終わった梁を見ていたら、梁の隅に昔、大工さんが墨で書いた符号が浮かび上がっていました。写真でわかるかどうか?写真の梁には「七之波」とかいてありました。7の通りの伊・呂・波のハ、つまり3番目の梁という符号です。

洗い出し作業2























格子戸や欄間の彫り物、違い棚など再生して使える細かな材は洗い出しが終わるとひとまとめにして干して自然乾燥させていました。

洗い出し作業2
























 洗い終わった一番の客間に使われていた幅40㎝の長押は桧材だとわかりました。大事な客間だから一番の桧を使ったというところでしょうが、今、木曽の山にこれだけの長押がとれる桧はあったとしても、値段は想像もつかないと担当者は言っていました。

 次回は、材の修正・加工・調整等の作業の様子をお知らせしたいと思います。


同じカテゴリー(古民家再生)の記事画像
玄関戸の交換
プロの眼(2)
宮ノ越宿 吉丸屋
プロの眼
建築担当者の視察見学
再生古民家の写真撮影
同じカテゴリー(古民家再生)の記事
 玄関戸の交換 (2013-03-10 15:31)
 プロの眼(2) (2013-02-22 12:13)
 宮ノ越宿 吉丸屋 (2013-02-06 11:49)
 プロの眼 (2013-01-23 11:30)
 建築担当者の視察見学 (2012-11-12 11:43)
 再生古民家の写真撮影 (2012-11-11 18:49)

Posted by 画廊となりや at 22:07│Comments(0)古民家再生

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。