2010年06月12日

古材修整・加工等作業2

 古材修整・加工している様子をさらにお知らせしたいと思います。
古材修整・加工等作業2



















































 通柱が4本並べられています。一部腐っているところは切り取って新材を補強し、継ぎ足したりし使います。長押や差鴨居を組み込むために溝穴は埋木して使える柱は使います。このうちの1本を座敷の床脇の柱として使う予定でした。座敷は10畳間で床の間と違い棚に書院がついていたので、14畳ほどの空間があり、また天井も他の部屋より一段と高くしてありました。天井も棹縁天井で他の部屋よりゆったりとした上品なつくりの部屋でした。再生の家では間取りの関係からどうしても8畳になってしまいます。そこで天井だけは他の部屋より高くしてゆったりとした圧迫感のない部屋にしたいと願いました。その願いは設計士さんがかなえてくれたのですが、この古い通し柱を使うと上部の溝穴のすぐ上に新しい溝穴を彫らねばならず、すぐ下の穴を埋木したとしても、柱として強度不足が心配。それに床脇の柱としいうことで、塗装するのでほとんど埋木の傷後はわからないが、床脇だけに‥‥新材の方が、という棟梁。
 1本の柱をどこにどう使うかによって再生材か新材か判断がいろいろ違ってきます。
 

古材修整・加工等作業2

古材修整・加工等作業2




















  























       
作業場の中央に凸と凹に刻まれた40㎝巾の長押材が2本つながれ、くさびの新材が撃ち込まれてつながれていました。長さは6間、約10.8m。 どこにこの材を使うのでしょうか?また、後日お見せしますが、正面の1階と2階の柱すべてをつなぐ長押です。新しい再生の家は間口6間なのです。

古材修整・加工等作業2

























写真中央に他のところに使われる長押材が置かれていました。よく見ると3ケ所に突起のような材が埋め込まれています。この長押は逆向きにして、この突起のところに柱が位置し凹状に彫りこまれた柱の木場に埋め込むための突起でした。









5枚目の写真は腐った部分を切断され新材を埋め込み接着中の大黒柱の欅の柱です。
青っぽい部分がつけたした新材で欅の柱より幾分太めです。完全に付いた後、削って同じ太さにして使うようです。
古材修整・加工等作業2 
 






















 ようやっと解体から地盤改良、古材の洗い出し、修整・加工の過程をお知らせできました。次回からは、根切基礎工事の様子を数回にわたってお知らせしたいと思っています。



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Posted by 画廊となりや at 16:51│Comments(0)古民家再生

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